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UPOV条約と植物特許

松本様

「UPOV条約」は植物の新品種を保護するための国際条約です。また、日本では新しい品種の保護を行うために「種苗法」を定めています。こちらのページでは、UPOV条約の概要や種苗法と特許の違いなどについて解説していきます。

植物特許とは

「植物特許」とは、優秀な新しい品種などの権利の保護や普及を目的として定められている制度です。この植物特許には、特許のようにそれぞれの国の「PVP(植物品種保護)制度」が設けられおり、日本の場合は、種苗法が該当しています。

日本では、1978年に種苗法を制定することによって、新しい品種の保護を行っています。この種苗法では、新たに創作した植物の品種登録が可能です。対象となるのは、林産物および水産物の生産のために栽培される種子植物やシダ類、せんたい類、多細胞の藻類などです。登録すると「育成者権」と呼ばれる権利の取得ができます。

この時に気になるのが種苗法と特許はどう違うのか、という点でしょう。種苗法では生産された品種を保護対象としているのに対し、特許では技術的思想という概念を保護します。このことから、種苗法では対象となる品種がすでに存在しているという点を前提としていますが、特許では育成方法などについても保護できるため、実際にその品種栽培を実現していない場合でも出願して権利を取得することが可能となっています。

また、新しい品種の植物を保護する国際的な枠組みとしては「UPOV(ユポフ)条約」があります。

UPOV条約について

新しい種苗を保護する国際条約

UPOV(ユポフ)条約は、品種保護制度に関する国際条約として1968年に発効された条約です。2022年4月時点で78カ国・地域(EUおよびOAPI含む)が加盟しています(※)。

UPOV条約では新しい品種の植物について、それぞれの国が共通の基本的原則に従って保護することで、優れた品種の開発や流通を促し、農業の発展に寄与することを目的としています。このことから、UPOV条約では「新品種の保護の条件」「保護内容」「最低限の保護期間」「内国民待遇」などを基本的な原則として定めています。さらに、加盟国はUPOVの基本的な原則に従って育成者権を保護するための法制度の整備が求められます。

新・旧の条約が並存している

UPOVでは、「78年条約(旧条約)」と「91年条約(新条約)」の2種類があります。それぞれ、保護対象や権利の範囲などが異なりますので、その違いについて見ていきましょう。

日本では、UPOV条約加盟に向けて1978年に農産種苗法を種苗法に改正することで品質登録制度を設け、1982年に78年条約に加盟しています。さらにその後、91年条約の発効に合わせて1998年に種苗法を全面改正し、同年に91年条約に加盟しました。

海外への植物特許出願フロー

UPOV条約の出願方法

外国での権利取得を行う場合には、まず日本で育成者権の出願を行い、1年以内に権利取得を希望する加盟国への出願手続きを行う、という流れになります。権利取得の要件として「新規性」が挙げられますが、日本で公知となってから1年以内であれば加盟国への出願が可能です。

外国で育成者権が登録された場合、第三者は登録されている種苗や収穫物の生産・輸出・輸入などを行うにあたっては育成者権者より許諾を受けることが必要となります。

UPOV条約非加盟国に出願はできる?

また、UPOV条約に加盟していない国に出願ができるかどうかという点ですが、まずは「PVP制度が制定されているか」という点がポイントとなってきます。PVP制度とは、植物の新品種を育成者権という知的財産権で保護し、植物新品種の開発を促進することを目的としている制度です。

ただし、PVP制度がない国の場合は出願不可ですし、制度があったとしても非対象の品種の場合にも出願ができないという点に注意が必要です。

海外における品種登録の重要性

日本ではさまざまな野菜や果物が特産品やブランド品として流通していますが、これらは育種者による品種改良や生産者の栽培努力によるものです。このように開発・栽培されている農産物は育苗法に基づいて品種登録を行うことが大切です。特に、種苗などの国外持ち出しを防ぐためには、海外において品種登録を行うことが唯一の対策となっているため、農林水産省から品種登録の重要性や注意について喚起されています。

海外における品種登録の注意点

海外で品種登録を行う場合には、UPOV条約に基づき、自国内で譲渡開始後4年以内(ただし果樹など木本性植物については6年)に品種登録を行います。もしこの期間を過ぎた場合には品種登録ができなくなってしまいますので注意が必要です。

さらに、出願したとしても相手国での通関や植物検疫などに時間がかかるケースや、なんらかの追加手続きが必要になることもありますので、国内で品種登録の出願を行ったら速やかに海外出願を行うといったように、余裕を持った対応が望ましいといえます。

品種登録出願支援もある

農林水産省では、海外への品質登録出願の支援を行っています。例えば、海外品種登録経費の支援(補助率:定額、1/2)や相談窓口の設置、海外出願マニュアルの作成などを実施しています。海外における品種登録を行う場合には、このような支援を活用することがおすすめです。

品種登録を行う場合には専門家に相談を

こちらのページでは、新しい種苗を守るための制度について紹介してきました。海外で品種登録を行うことは、優れた品種の海外流出や無断増殖を防止するために大切なことです。しかし、海外における品種登録を行うにあたっては注意点もあることから、豊富な知識を持つ専門家を頼ることがおすすめです。

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外国人弁理士:1人
記載なし 日本人弁理士:15人
外国人弁理士:記載なし
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