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国際著作権とは

知的財産権というと特許権や商標権などが思い浮かびますが、著作権も同じ知的財産権の一つです。しかしながら著作権は特許権・商標権と少し異なっており、監督省庁などへの届け出をせずとも権利を有することが可能です。
申請をせずとも権利が発生するこのような仕組みを「無方式主義」といい、日本における著作権は申請などをせずとも保護対象となります。国際的な著作権は「ベルヌ条約」が基本となりますが、国によっては申請しなければ保護対象とならない場合もあります。

参照元:令和元年度文化庁委託調査/「諸外国における著作権登録制」【pdf】(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/kaizoku/assets/pdf/chosakuken_tourokuseido_chosa.pdf)

著作権とは

著作権とは著作物を保護するための権利であり、この著作物は「思想又は感情を創作的に表現したものであり、文芸・学術・美術又は音楽の範囲に属するもの」をいいます。身近な著作物の例を挙げると、小説や音楽、漫画・アニメ、映画、写真などがあります。

著作権と特許権の違い

知的財産権はさまざまな権利を包括的に表す言葉であり、著作権の他に回路配置権や産業財産権があります。産業財産権は特許権・実用新案権・意匠権・商標権をまとめて呼ぶものであり、中でも特許権は発明を保護するための権利です。

著作権の発生

無方式主義

著作権は届け出などをせずとも保護される権利であり、そのようなものを「無方式主義」といいます。著作権が発生するタイミングは著作物が創作された時点であり、著作権法に基づき自動的に発生・保護がされるようになっています。

方式主義

審査や手続きが不要な無方式主義に対して、方式的な要件が必要である場合を「方式主義」といいます。先に述べた通り日本では基本的に無方式主義のもと著作権が保護されますが、特定の法域においては方式主義が採用されているケースがあります。

著作権の保護期間

日本国内における著作権の保護期間は、著作者が著作物を創作時点から著作者の死後70年までとなっています。ただし、団体名義の著作物・映画の著作物については公表から70年までです。また、ベルヌ条約で締結されている保護期間は国によって異なり、50年や70年、最も長いメキシコでは100年となっています。

参照元:文化庁HP/著作者の権利の発生及び保護期間について(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/hogokikan.html)
参照元:文部科学省HP/ベルヌ条約加盟国 保護期間一覧【pdf】(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/021/07091009/001.pdf)

国際的な著作権に関する条約について

諸外国においても多くの国で日本と同様に無方式主義が採用されていますが、さまざまな問題が起こるケースがあります。そのため各国間において条約を締結することで、お互いに権利を保護しあっています。

ベルヌ条約

ベルヌ条約はヨーロッパ諸国を中心に「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」という正式名称で定められた条約です。1886年に創設されたものであり、日本は1899年に加入・アメリカは1989年に加入しています。2019年5月時点で177か国が加入しており、条約加盟国は他の加盟国の著作物に国内と同等以上の権利保護を与える「内国民待遇」、著作物が創作された時点で著作権の発生を求める「無方式主義」、条約締結以前の著作物にも遡って保護を与える「遡及」、他者に権利が移転された後も認められる「著作者人格権の保護」、「最低保護期間は死後50年(一部異なる国あり)」、「同盟国の国民の著作物及び同盟国で最初に発効された著作物が保護対象」などという特徴があります。

万国著作権条約

万国著作権条約は「UCC」とも略されるものであり、2019年5月時点で100か国が加盟している著作権の保護に関する多国間での条約です。著作物を登録することと著作権マークである「©」の表示を著作権保護の条件とする「方式主義」という特徴があり、国際連合教育科学文化機関・UNESCOの支援のもと1952年にジュネーヴで署名され1974年に発効した条約です。保護範囲を狭め、国内で方式主義を採用しているような国を多国間条約に組み入れるための役割を担っていた条約ではありますが、このUCCのみに加盟していた諸国も国内法を整備しベルヌ条約を批准していったため、21世紀においては法的意義が薄れている条約となっています。

実演家等保護条約

実演家等保護条約はイタリアのローマで作成された条約であり、正式名称は「実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約」です。実演家やレコード製作者、並びに放送機関の著作物に関する権利である著作隣接権に関する国際条約であり、国連の専門機関である国際労働機関「ILO」、国際連合教育科学文化機関「UNESCO」、世界知的所有権機関「WIPO」が共同で管理しています。条約で規定されている権利について内国民待遇を与える義務を負う「内国民待遇」や条約締結後に創作された著作物についてのみ保護の義務を負う「不遡及」を原則としており、許諾を得ない実演の放送・録音・録画の防止やレコードの複製権付与・放送に関する二次使用料請求権の付与などの保護を与えています。

レコード保護条約

レコード保護条約は「許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約」という正式名称の条約であり、1971年に作成されたレコード製作者を保護するための国際条約です。国際連合教育科学文化機関「UNESCO」と世界知的所有権機関「WIPO」が共同で管理しており、日本は1978年に受諾書を寄託し同年に効力が発生しています。この条約はレコード著作隣接権に含まれるレコード製作者の権利、いわゆる原盤権について定めた条約であり、無断複製物の作成・輸入・頒布から製作者を保護することを目的とし20年以上の保護期間が定められています。また、方式主義国においては「Ⓟ」を付すことでレコード製作者の権利を表示しています。

各国での権利保護もチェック

いわゆる「パクリ」や模倣などから自身の著作物を守るためには、各国における知的財産権の保護について知っておかなければいけません。しかしながら全ての国の制度を把握することはとても大変なので、そういった知見に精通した専門家・プロに相談することをおすすめします。

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